もう随分前のお話になってしまいましたが、3月1日に『知らないと損する?! 最新医療2008』と題する特集がTV放送されました!なんと、香取慎吾君が出ている、あの「スマステ」で!!
すぐブログを書けばいいものを、いつも後手後手にまわってしまい、どうもスミマセン。「仕事を先送りにしない!」を今年の目標にしようかしらん…。

医科・歯科あわせて幾つかトピックスがあったのですが、その中には矯正治療に関する話題もありました。題して、『相手に気づかれない歯科矯正・クリアライナー』と『整形手術なしで顔の形が変わる?! ムーシールド』の二つです。 目立つタイトルをという気持ちはわかりますが、なんと衝撃的なタイトルなんでしょう! 先月、ムーシールドのセミナーを受講してきたばかりですが、スマステの取材を受けたセミナー講師の柳澤先生も、大げさなタイトルにびっくりしたとおっしゃっていました(^^;)。

プラスチックシートを用いた装置さて、ささき矯正歯科では、今回TVで放送されたクリアライナーが日本に紹介されるずっと前から、プラスチックシートを用いた矯正装置の研究を続けてまいりました。既に何回か学会でも発表させて頂いております。(2007年の発表(1)2007年の発表(2)2006年の発表(1)2006年の発表(2)
このような透明で目立たない装置は、アクアシステムやクリアライナー、エシックス、インビザラインなど幾つかに代表され、それぞれ違いはありますが、装置の得意・不得意、利点・欠点は、ほぼ同じです。

TVをご覧になった方は、「こんなに目立たずに治せるのなら、ワイヤーなんて嫌だ、絶対この装置がいい」と誰しもお考えになるはずです。 しかし、残念ながら全ての方がこの装置だけで綺麗に治る訳ではありません。
私たち矯正医も頑張っておりますが、現在の所やはり精密に歯を動かすには、従来からの装置のほうが良い場合が多いのです。 ゴメンナサイ…。

特に、舌側矯正装置上顎と下顎で骨格的なズレが大きい方、口元を引っ込めたい方(歯を抜いて治した方が横顔が綺麗になる方)などは、歯の裏側にワイヤーをつけて全く表からは見えない舌側矯正の方が、良いかもしれません。また、クリアライナーのような取り外し式の装置は、自分で決められた時間装着することが必要になりますので、面倒くさがり屋さんにも向いていない装置と言えましょう。
しかし、例えば、最初この装置を使ってそれからワイヤーの装置で仕上げる、逆にワイヤーの装置を最初使ってそれからこのような装置で仕上げる等、併用も可能です。また、金属アレルギーなどで矯正をあきらめていた方にも使えますので、まずはお口の中を拝見させて頂き診断させて頂けたら、詳しくご説明できるかと思います。

ムーシールドムーシールドは、取り外し式の装置の中でも、非常にシンプルな形をしています。そのため、小さなお子様でも安心して使え、「三歳から始める受け口の矯正治療」というキャッチフレーズがついているくらいです(^^)。

しかし、この装置も骨格的に上下の顎の骨のズレが大きい方は、限界があります。逆に1本だけ逆というような歯の生えてきた位置に問題がある場合は、放置しておいても永久歯が生えてきて自然に治ることもあるので、装置は必要ないかもしれません。
特に効果的なのは、舌癖のあるお子様なのですが、これがなかなか難しい! 舌で下の前歯を押すために反対になっているのですが、装置をはめると舌が排除されるため、嫌がってすぐ口の外に出してしまうことも多々あります。また、舌癖のある方は口呼吸の事が多く、息苦しく感じてなかなか長時間はめてくれなかったり…。いずれにせよ慣れてしまえば、大丈夫なのですが。

前歯の反対が治れば確かに下の唇はひっこんで横顔は良くなりますが、TVのサブタイトルになっていた整形手術云々はちょっと大げさかと思います(^^;)。その後の顎の発育がいい方向に向かいやすい事は事実ですが、、骨格そのものを変えられる装置ではありませんので。。。

透明な装置もムーシールドも舌側矯正も、ささき矯正歯科では各種取り扱っております。歯並びのご相談は無料ですので、よろしければお電話でご予約の上、ご来院下さいませ。(小川)