ささき矯正歯科の杉野です。先日、PROPEL(プロペル)という新しい器材の講習会に行って参りました。

渡辺先生 プロペル受講中
(写真は、講師の渡辺矯正歯科の渡辺和也先生)

内容は、プロペルと呼ばれるドリルを用いて、歯槽骨(歯を支えている骨)に小さな穴を開けること(微小骨穿孔:MOPs)によって、その周囲の骨代謝を活性化するというものです。

矯正治療を早める治療法は、今までは、コルチコトミーと呼ばれる歯槽骨の皮質骨を削除する方法や、コルティシジョンのように特殊なメスを利用して歯槽骨に切開(骨折)を加えるなどの方法が行われてきました。しかし、これらの手技では歯茎や骨への外科的侵襲が大きく、腫れや痛みなど患者さんへの負担も大きいものでした。

そこでもっと侵襲が少なく、簡便な方法として考えられたのが、今回研鑽してきた、微小骨穿孔術(MOPs)という方法です。少量の麻酔下で行うことができ、歯肉に直接穿孔することで傷も小さく、処置時間も短縮、処置後すぐに帰宅することができます。

矯正治療による歯の移動は、歯に矯正力が加わることにより、歯の周囲組織に炎症が生じ、骨の吸収や増生を行なう細胞の働きによって生じますが、この骨に外科的な侵襲を加えることによって、骨の吸収や増生を行う細胞を活性化する物質が多く出現し、歯の移動速度が速まる現象が起こることが期待できます。
この現象を利用したものが、プロペルによる微小骨穿孔術(MOPs)なのです。

プロペル模型

しかしながら、まだ学術的、科学的根拠(エビデンス)が得られておりません。

講習会で紹介された症例からも、効果の期待できる治療方法だと考えられますが、効果につきましては、今後またご報告できたらと考えております。
やっと薬事法の認可もおりましたので、今後積極的に導入してゆきたいと考えていますので、興味のある方は、いつでもご相談下さい。

※ MOP:Micro-Osteoperforations